2013 Octobre

Paris

 
 
短い東京滞在を終えてパリに戻る。例年この季節は台風の影響で不安定なフライトスケジュール。とて も早くにチェックインする私は誰も居ないラウンジで一人静かに読書を楽しむ。早朝、タヒチ行きの乗り継ぎ便が出発した後らしく静まり返っている・・・本当 に飛ぶのかしら?長くお勤めのエールフランスの方と懐かしい再会。「昔はストと台風で本当に大変でしたよね」と20数年前のお話で盛り上がる。あの頃はま だラウンジも古くて狭く、キャンセル便が出ると人が溢れて大変だった。何だか隔世の感のある朝のラウンジ。

 

Paris

 
 
10月に入ると秋もぐっと深まった感があるパリ。マルシェに生の胡桃が並ぶ。子供の頃夜中に目が覚 めて胡桃を割りながらお喋りをしている両親のテーブルで少しだけ分けてもらったり、友人の家の暖炉の前でパチパチと胡桃を割りながらお喋りをしたり、胡桃 には暖かい思い出がたくさんある。赤ワイン、サヴォアのチーズとパリのマルシェの秋の味覚が出揃う。

 

Paris

   
 
 
  手話の先生がパリに戻っていらして早速カフェでお会いする。事前にお話したいことを文章で書いた ノートを作って、私なりに手話の本を見てある程度出来るようにしておく。でも先生を前にするとお会い出来た事も嬉しく、「お元気でした?寒くないです か?」などと次々にお話したいことが増えてしまって準備した「型にはまった手話」はどこかへ・・・。「それがいいのよ!」と優しく励まして頂く。お話した いことが多いのになかなか私の手話が追いつかずもどかしい。この気持ちは正に私がフランス語を始めた時のよう。

 

Paris

 
 
 

昨年の秋、今年の夏と2回とも私のチャリティープロジェクトにデッサンを提供して下さっ た建築家のD教授のお宅へ。私が21歳の頃にお尋ねした時は古びた共同廊下だった。パリのアパルトマンは各建物に「建物の建築家」というのが付いていて、 共同部分のインテリアの改装などを担当する。D教授が担当するようになってから、美しい陰影のある中廊下とクリアな光のエントランスに。次回のイヴェント のために描いて下さったデッサンを見せて頂く。

 

Paris

 
 
 

私のチャリティーのプロジェクトのメインの活動である、「手作りのジュエリーを作る」と いうワークショップの教材を作る。紙粘土を練ったり、割り箸を削って立てる台を作ったり・・・。子供の時家にあったアトリエでいつも何かを作っていた自分 を思い出す。父の生徒さん達が建築の模型を作る横にちょこんと座っていた私。子供ながらに「何だか面白そう」と、見よう見真似で何かしら手を動かしていた 温かい思い出が蘇る。

 

Paris

 
 
 
  真っ白な高い天井の私のアパルトマン。朝陽が入るとオブジェのよう で美しい壁面に母の撮影した花の絵葉書をコラージュして架ける。ピクチャーレールと額を架けるシステムも日本とは違って少々無骨。何もそこまで頑丈でなく ても?と思うけれど、金箔の重厚な額はそれだけで数キロはあるというので大いに納得。どんなモノでも、軽やかでさりげないモノが好きな私には透明なワイ ヤーで充分。4年半かかったアパルトマンの改装もとうとう最後のピースが終わる。

 

Paris

 
 
  ポンピドーセンターのプライヴェートブックフェアに行く。過去のカタログや、ポンピドーセンター編 集の図録など。ボザール(こちらの芸大)の先生もリストを持っていらっしゃる。気軽に出かけたら既に長蛇の列・・・更に中に入ってからもある程度ゆっくり 選べるようにと人数制限もあり。マニアックな質問にコンピューターで検索しながら応えるスタッフも大変!

Paris

 
 
  手話の先生と、私のチャリティープロジェクトの教材を作る。先日私が準備しておいた素材 に色をつけて行く。何よりも問題は「作業しながら話せない!」という事。私の手話が追いつかないので、筆を置いては手話で話すも、「そうじゃなくて、もう 一回やって見て」・・・となって、なかなか進まない。でも、そんなもどかしさもどこか楽しい。パリに来たばかりの頃フランス語の個人レッスンを受けていた 時と同じく、「日本語から置き換える」作業がまず必要。そして手話・・・そして紙粘土に色も塗らなくちゃ!

 

Paris

 
 
 
子供の頃から、手紙を書く時には相手にふさわしい記念切手を選ぶ習慣を大切にしてきた。今はメイルが主な通信手段だけれどもフランスは切手発祥の国。
今も切手のコレクションはとても盛ん。イタリア語で切手のことを「フランコボッロ」というのは「フランスの印紙」という意味だそう。友人のプレゼントにちょっと凝った切手を選ぶ。小さな額に入れて贈るために。パッサージュの中にある昔ながらの「切手商」、マニアックなお店の方のお話も興味深い。

 

Paris

 
 
 
 

次回の私のチャリティーのプロジェクトに陶芸の作品を提供してくださるマダムS。長い長 い友情が一つの形になる事をとても喜んで下さる。趣味というにはあまりにも長いキャリアと年季の入ったアトリエ。子育ての間も何とかんとか続けてきたその 努力にはいつも敬服して来た。同年代の4人でギャラリーのオープニングに伺う。同世代のオンナ同士のお喋りはいつもとても楽しい・・・。

 

Paris

 
 
 
  赤十字の「不要衣類BOX」。以前は赤十字の本部に持って行くシステムだったけれど、このBOXがあれば気軽に寄付が出来る。我が家の前の通りにも設置されて、デザイナーズクローズの多数入っているBOXだね、と友人曰く・・・。

 

Paris

 
 
diary index 東京にいるとガソリンスタンドとタクシーには本当に困らないけれど、パリ、そしてサンジェルマンで ガソリンを入れるのはなかなか大変なこと。そもそもスタンド数が少ないのに車族が多い。土日に入れよう、などと思って行って見ると道路まではみ出して待っ ている車、車・・・。更にガソリンスタンドの入り口がバス通り!ガソリンを入れるのにポリスとひと悶着?洗車しようにもその順番待ちにいつも諦め、私の小 さな車は何だかオンボロのようでカワイソウ。ようやく、本当に順番が回って来て感激!しかし操作を間違えて車内に居る事に・・・。パリの生活はとてもエネ ルギーが要る。 page top

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